EOS-5D 8thインプレッションです♪ |
以前にチャートを使ってのレンズテストを行ないましたが、チャートの設定を“EOS-5D”の解像度が上回ってしまったのと、一部にフォーカシングに怪しい点があり厳密なテストが出来ませんでしたので、改めて保有する“主力レンズ群”のテストを行ってみたいと思います。
テストの設定ですが、使用するチャート自体は前回使用したものと同じ“A4サイズ”の物ですが、チャート紙自体を縦位置に設定する事で撮影距離を大きく取り擬似的に“A3サイズ”として使いました。 また、フォーカシングは前回の“マニュアルフォーカス”と違い“オートフォーカス”を使用してフォーカスの“精度テスト”も同時に行いたいと思います。
テスト画像はチャートが横位置になるように“90度回転”させて現像、チャート部分をトリミングしています。
※各写真をクリックするとチャート中央部の原寸大が表示されます。
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EF 50/1.4 USM・・・ |
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先ずは、いくらKarasu家では出番が少ないとはいっても正統派標準レンズである“EF 50/1.4 USM“からテストしてみましょうか。
前回のテストと同じで“f/1.4開放”では霧がかかったようなポヤっとした画ですが、この段階でも“0.15”付近まで解像してますので侮れませんね。
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EOS-5D Canon EF50/1.4 1/500:1.4(125)+0 AWB |
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さすがに近距離では“タル型”の歪曲収差が目立ちますし、開放での“周辺減光”も気になるレベルですが、いつもの画像補正を掛けると十分に改善可能な状態で良いのではないでしょうか。
周辺減光補正
レベル補正
5・1.1・150
明るさ
+25
歪曲収差補正
変形(球面)
-4
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“f/2.8”まで絞ると単焦点らしいキリっとした画像になりますが、“0.2”を切った辺りからモレアや偽色も出ていますね。
開放では若干見られた“周辺減光”も気にならないレベルになっており、通常の使用には十分でしょうね。
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EOS-5D Canon EF50/1.4 1/125:2.8(125)-0.1 AWB |
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絞っても歪曲収差は変わりませんが、周辺減光は絞ると改善されており気にならないレベルではありますが、さらに補正すると均一な状態まで持っていけます。
周辺減光補正
レベル補正
5・1.1・220
明るさ
+10
歪曲収差補正
変形(球面)
-4
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“f/8.0”まで絞ると偽色や周辺減光もなく安定した画像を描きますが、やはり“0.15”辺りの解像度が限界らしいですね。
また、この辺りまでは絞るほどにコントラストが上がるようで見た感じの解像度は上がったように感じますね。
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EOS-5D Canon EF50/1.4 1/15:8.0(125)-0.1 AWB |
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ここまで絞ると周辺減光も殆どありませんが、僅かに残る減光を補正してみます。
周辺減光補正
レベル補正
5・1.1・230
明るさ
+0
歪曲収差補正
変形(球面)
-4
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EF 85/1.2L USM・・・ |
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Karasu家の主力レンズである“EF 85/1.2L USM”ですが、“f/1.2開放”では先程のEF 50/1.4 USMと同じようにポヤっとした画で、偽色も出ていますね。
また、“周辺減光”も派手に出ており、タル型の“歪曲収差”と共に画像が湾曲しているように見えてしまいますね。
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EOS-5D Canon EF85/1.2L 1/640:1.2(125)+0 AWB |
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焦点距離が長いだけに50/1.4ほどではありませんが“歪曲収差”は気になるレベルですし、“周辺減光”も大きいですから補正してみます。
周辺減光補正
レベル補正
5・1.1・175
明るさ
+5
歪曲収差補正
変形(球面)
-2
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“f/2.8”まで絞っても若干の偽色は出ているようですが、周辺減光は気にならないレベルになっておりコントラストも上がって十分に実用できる状態ですね。
また、“歪曲収差”も焦点距離が伸びた分、50 mmよりも目立たなくなっておりポートレートに最適ってのも頷けます。
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EOS-5D Canon EF85/1.2L 1/125:2.8(125)+0.1 AWB |
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“f/2.8”では細かく見なければ問題の無い状態ですが、僅かに残る周辺減光と歪曲収差を補正してみます。
周辺減光補正
レベル補正
5・1.1・235
明るさ
+0
歪曲収差補正
変形(球面)
-2
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“f/8.0”まで絞ると偽色や周辺減光も完全になくなっており、安定した画像ですが、解像度は“0.14”辺りが限界でしょうか?
また、EF 50/1.4 USMと同じように絞るほどにコントラストが上がるようで綺麗な画像を描きます。
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EOS-5D Canon EF85/1.2L 1/15:8.0(125)-0.1 AWB |
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歪曲収差以外は特に気になりませんが、若干の補正を加えてみます。
周辺減光補正
レベル補正
5・1.1・245
明るさ
+0
歪曲収差補正
変形(球面)
-2
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EF 135/2.0L USM・・・ |
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前回のテストではフォーカスが怪しくて十分な結果が得られなかった“EF 135/2.0L USM”ですが、さすがに“神レンズ”と呼ばれるだけあって、ピントさえ合っていれば“f/2.0開放”から安定した性能を発揮します。
若干の周辺減光がないと言えば嘘になりますが、ほとんど気にならないレベルですね。
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EOS-5D Canon EF135/2.0L 1/250:2.0(125)+0 AWB |
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さらに焦点距離が長いだけに“歪曲収差”も少ないですが、良く見ると糸巻き型が若干あるようで、“周辺減光”も開放では残るようです。
周辺減光補正
レベル補正
5・1.1・190
明るさ
+5
歪曲収差補正
変形(球面)
1
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“f/2.8”まで一段絞るだけで周辺減光もなくなり安定した画像を描きます。
歪曲収差もほぼ完全に押さえられており、鏡に映したように各収差のない画に感心させられます。
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EOS-5D Canon EF135/2.0L 1/125:2.8(125)-0.1 AWB |
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“f/2.8”で殆ど問題の無い状態の優秀なレンズですが、僅かに残る周辺減光と歪曲収差を補正してみます。
周辺減光補正
レベル補正
5・1.1・225
明るさ
+0
歪曲収差補正
変形(球面)
1
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“f/8.0”まで絞りますが、若干コントラストが上がった以外は変化がなく安定した性能を発揮します。
解像度は“0.14”辺りで、A4チャート換算で約“0.95”辺がEOS-5Dの性能限界って事でしょうか?
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EOS-5D Canon EF135/2.0L 1/15:8.0(125)+0 AWB |
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極僅かに残る歪曲収差以外は問題のない安定した状態です。
周辺減光補正
レベル補正
5・1.1・240
明るさ
+0
歪曲収差補正
変形(球面)
1
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って事で、以前のチャートテストで“EF135/2.0L USM”のピントが怪しかったのもあって今回改めて主力単焦点レンズのテストを行ってみましたが、EOS-20Dでは癖のあった“EF50/1.4 USM”も含めて安定した性能を発揮しており、独特の“EF85/1.2L USM”や“EF50/1.4 USM”のポヤっとした開放描画以外は“色見”を含めて各レンズのバランスが取れて「さすがは純正レンズ」と思われる結果です。
しかし、さすがは「神レンズ」と呼ばれるだけあってフォーカスをキッチリ合わせた“EF135/2.0L USM”の安定した性能は素晴らしく、開放から解像感の高い画像を見せてくれます。
また、今回のテストでは正味の解像度を見るために“シャープネス”は一切使っていませんが、今回の原寸テストチャートを見てもお分かりのように、実際の画像補正では周辺減光や歪曲収差等の補正を行うと解像度が落ちますので最後にシャープネスを使う必要が出てきます。
次回は、“EF70-200/2.8L IS USM”の各焦点距離のおける描写傾向のテストを行いたいと思いますが、暫くのお待ちをお願い致します。
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